皆さまは広告配信の際に、どのようにセグメント選定をされていますか?
利用しているセグメントと、ほかのセグメントとの違いを明確に把握されてますでしょうか?
継続的な広告配信であれば、配信中にセグメントを広げたり、狭めたり、あるいは別のセグメントにも配信してみたりと、コンバージョンにつながりそうなセグメントを色々と試してみる、といったことをされているかもしれません。
属性データを活用したものや、商品購入アクションなど自社サイト内でのユーザーの行動履歴を活用したものなど、ひと言にセグメントといってもその根拠となるデータは多様にあり、
この記事では、記事閲覧データを基本とした ユーザーの興味関心に関するセグメント選定 についての一つの考えかたをお伝えしていきます。
配信におけるデータとして記事閲覧データを活用する重要性についてはこちらもご参照ください。
Cookieレス時代のために。「ゼロパーティデータ」と「ファーストパーティデータ」
セグメントを決めるフローや考えかた、途中で変更する際にやってよいこと、筋がわるいことなどを、講談社が運営する「OTAKAD」というサービスの裏側に触れながら解説していきます。
興味関心セグメントを作成する技術とは?
そもそもセグメント化の技術については各プラットフォーマーやDSPによって様々で、細かく設定できるものもあれば、シンプルに属性情報を選べるものなど粒度に差があります。
セグメント選定時にそれぞれの詳細を把握する必要はありませんが、1ユーザーがセグメント化されるロジックを理解しておくと応用がきき、よりよい広告効果を実現できます。
OTAKADでは興味関心のセグメントを作る技術として、webメディアの1st party dataを活用しています。
現在、11メディアを連携させ、記事ごとに特徴となるキーワードと特徴値を機械学習により算出しています。ここでは特徴値を【重み】と記載しております。
具体的に、VOCEの記事を例として見てみましょう。
https://i-voce.jp/feed/1482421/
キーワード | 重み | キーワード | 重み |
---|---|---|---|
佐久間由衣 | 0.89 | スペイシー | 0.55 |
ピンクメイク | 0.80 | メイク | 0.23 |
ギフト | 0.11 | ファッション | 0.11 |
グロッシー | 0.55 | スタイリング | 0.07 |
たとえば、こちらの記事では上記のようなデータが抽出され、各記事ごとにデータベースに格納されていきます。
このデータベースと、アクセスログを掛けあわせ、
- 特定のキーワード群に月に◯回触れている
- 特定のキーワード群の重みをアクセスログに割り戻し、重みの合計が◯以上
- 上記に対して、アクセス時間帯、デバイスによって重みに傾斜をつけて評価
といったロジックでセグメント化していきます。
また、さらに応用的な例ですと、上記VOCEの記事から「グロッシー」という単語がありますが、この単語は単体で使われることがあまりなく、ニュアンスを表現するために組みあわせて使われることが多い単語になります。
こういった場合は特定のキーワード群の選定で「グロッシー メイク」といった単語の組みあわせを含ませることもでき、
リスティング広告のターゲティング設計に近い考えかたで捉えていくことができます。
例えば…「投資関心層」の場合
こういったセグメンテーションの技術をもとに、具体的に「投資関心層」について考えてみましょう。
まず考えられることとして、どの程度の関心層をターゲットにしていくかを考えます。
- 興味はあるがまだ始めておらず、資産をすべて貯金している
- 証券口座を持ちあわせてはいるが、まだ具体的なアクションは起こしていない
- 証券口座を持ちあわせていて、NISAやiDeCo等、始めやすいもので少額から投資している
- NISAやiDeCoの枠をこえて投資しており、毎年確定申告をおこなっている。株式以外の投資商品にも投資している。
どのターゲットを想定するかによって作成するセグメントを決めていきます。
1,2をターゲットとする場合、初心者向けの記事を読んでいる人が該当する可能性が高いため、
「NISA、iDeCo、つみたてNISA、積立投資、配当金、株主優待」など、まず入り口として使われやすい単語を選択してセグメントを作成していきます。
3,4をターゲットとする場合は「インデックスファンド、ETF」といった投資信託の投資商品のキーワードや「自己資本利益率(ROE)」といった投資分析に使われるキーワードをおさえてセグメントを作成します。
今回の例では、主に株式投資に焦点をあてましたが、ほかにも不動産や暗号通貨などあらゆる投資の仕方がありますので
自社商品と照らしあわせて、ターゲットに即したセグメント作成ができる広告配信プロダクトを選定していくことが重要になります。
OTAKADがご用意している基本セグメント一覧
OTAKADで採用しているセグメント技術をお伝えしてきましたが、OTAKADでは現在、下記のようなカテゴリの基本セグメントをご用意しています。
ここからさらに広告主さまのご要望に応じて、さきの例でお伝えした「投資関心層」のように、さらに詳細にセグメント化していくことも可能です。
大カテゴリ | 小カテゴリ |
---|---|
エンタメ | アニメ・映画 ミュージカル 声優 伝統芸能 |
スポーツ | サッカー 野球 ラグビー バスケットボール |
テクノロジー | デバイス ガジェット ITテクノロジー プログラミング |
ビジネス | キャリア グローバルビジネス マーケティング 企業 個人ビジネス・副業 |
ファッション | アクセサリー インナーファッション フォーマルファッション 面時ファッション ラグジュアリー 靴 腕時計 |
フード | 外食・グルメ ファストフード 料理 |
ヘルスケア | フィットネス メンタルヘルス |
マネー | 家計・節約 住宅・不動産 投資 保険 |
ライフスタイル | DIY アウトドア インテリア ペット 介護 教育 旅行 |
車 | バイク 高級車・スポーツカー 乗用車 |
美容 | エステ スキンケア ヘアケア・髪型 メイク メンズ美容 |
恋愛・子育て | ウェディング 子育て 恋愛 |
SDGs | インフラ エネルギー ジェンダー 環境 教育・福祉 |
そのほか、シーズンに応じてトレンドを加えたセグメントを作成しておりますので、もしご興味ありましたらお気軽にお問合せください。
OTAKADについてはこちらもご参考ください。
まとめ
今回は各社プラットフォーム・DSPが取り揃えているセグメントのなかで、ユーザーの興味関心を捉えるアフィニティセグメントについて書かせていただきました。
また、OTAKADがご提供している基本セグメント一覧も公開させていただいておりますので、もしセグメント選定に迷われた際にご参考になれば幸いです。
デジタルマーケティングサービス『OTAKAD』
OTAKADは、講談社が運営する「おもしろくてためになる」を提供するデジタルマーケティングサービスです。
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